平原草々の日記

思ったこと、音楽、本の感想など

永田和宏『現代秀歌』

永田和宏さんの『現代秀歌』(岩波新書)を読みました。 素晴らしい読書体験でした。 手元に置いて繰り返し読みたい本になりました。 短歌というものを、今までは、あまりに別世界のものとして捉えすぎていたように思いました。 この本で、短歌がもっと身近…

四十二週間

ブログを始めてから四十二週間が経ちました。 調子は落ち着いています。 昨日が受診日で、薬が減りました。 また、調子を崩さないようにしたいです。 受診のついでに本屋めぐりをしました。 いろいろと買うことができました。 読み終わったら、ここに感想を…

田中慎弥『共喰い』

田中慎弥さんの『共喰い』(集英社文庫)を読みました。田中さんと言えば、どうしても芥川賞の受賞会見の時の、あの憮然とした様子が思い浮かんでしまいます。 そのため、なんとなく敬遠していたところがありました。 今回は、その時のイメージは忘れて、純…

江國香織『ホリー・ガーデン』

江國香織さんの『ホリー・ガーデン』を読みました。 江國さんの小説を読むのは初めてでしたが、とても面白く読むことができました。 果歩と静枝という二人の女主人公の話ですが、二人の友情やそれぞれの恋愛模様、日常風景や心の動きなどがとても丁寧に描か…

四十一週間

ブログを始めてから四十一週間が経ちました。 特に変わりなく過ごしています。今日は子供の運動会です。 こういう場は苦手ですが、わが子のことなので観に来ています。 久しぶりに人の集まりを見るとやっぱり疲れますね。 風が涼しいのが救いです。

穂村弘『短歌の友人』

穂村弘さんの『短歌の友人』を読みました。 ネット上でちらっと読んだ現代短歌に興味を抱き、詳しく知りたいと思ったものの、何から読んだらいいのか迷い、文章が面白そうで著書を多く出しておられる穂村さんの歌論集から読んでみることにしました。本当に穂…

村田沙耶香『コンビニ人間』

村田沙耶香さんの『コンビニ人間』(文春文庫)を読みました。 すごく面白かったです。 「普通/普通じゃない」という二分法の不条理を、幼い頃から「普通じゃない」と言われ続けてきた女性、コンビニバイト一筋の女性を通して、その冷静な内面から描き出し…

小澤征爾・大江健三郎『同じ年に生まれて』

小澤征爾さんと大江健三郎さんとの対談集『同じ年に生まれて』(中公文庫)を読みました。 大江さんの知性、小澤さんの感性がぶつかり合う、とても刺激的な本でした。 どちらも、創造者としての永年の経験から身に付けられた自負や秘訣を、高い次元で語り合…

諏訪哲史『アサッテの人』

諏訪哲史さんの『アサッテの人』(講談社文庫)を読みました。 とても面白く、力のある作品だと思いました。 小説について考える小説というか、小説というフォーマットについて考えさせられる作品のように感じました。 「アサッテの人」と呼ばれる書き手の叔…

四十週間

ブログを始めてから四十週間が経ちました。 調子は良い方だと思います。 少しずつ秋の気配が感じられる中、穏やかに過ごしています。今日は、本屋めぐりをしました。 ある方のブログを読んでとても感銘を受けたので、その方のブログで取り上げられている作家…

ル・クレジオ「モンド」

ル・クレジオの「モンド」を読みました。 短編集『海を見たことがなかった少年』(集英社文庫)の中の一篇になります。 まず、舞台となる,南仏と思われる明るい陽射しに満ちた海の街が素敵です。この街を,弧児と思われるモンドという少年が、子供ながらの…

恩田陸『三月は深き紅の淵を』

恩田陸さんの『三月は深き紅の淵を』を読みました。 恩田陸さんの作品を読むのは初めてです。 あるブログで紹介されていて興味を持ちました。 明解な文章であり、さまざまな事象を取り扱う手腕は素晴らしく、ぐいぐい読ませる力があり、人気があるのもなるほ…

三十九週間

ブログを始めてから三十九週間が経ちました。 調子はまあまあ、仕事はぼちぼちといったところです。 仕事では、ちょっと正面から向き合わないといけない問題がありますが、真摯に取り組みたいと思います。稲刈りをしました。 トラブルがあったりしましたが、…

最果タヒ『きみの言い訳は最高の芸術』

最果タヒさんの『きみの言い訳は最高の芸術』(河出文庫)を読みました。 現代詩の作者ということで、はっちゃけた(?)内容を期待したのですが、思いのほか正統的なエッセイ群でした。 周到に用意されたかのような言い回しからは、著者の優等生的な面が滲…

柄谷行人『マルクスその可能性の中心』

柄谷行人さんの『マルクスその可能性の中心』(講談社学術文庫)を読みました。 柄谷行人さんと言えば、私が学生の頃は、とても人気のある思想家であり、私も講談社学術文庫や講談社文芸文庫から出ていた、その著作を集めては、難しい議論についていけないこ…

三十八週間

ブログを始めてから三十八週間が経ちました。 状態は少し落ち着いてきました。 上向く感じではないですが、一時の抑うつ的な気分からは少し脱したように思います。 今は、来年の資格取得に向けた勉強に取り組んでいます。 問題集を少しずつ解いていっていま…

グールド:ベートーヴェン/リスト編「交響曲第6番 田園」全曲

グレン・グールドの弾くベートーヴェン/リスト編「交響曲第6番 田園」全曲を聴きました。 この演奏は、グールドのディスコグラフィーの中でも入手しにくいものでしたが、中古CDを手に入れて聴くことができました。 ネット上にも良いレビューが多く、実際に…

作田啓一『個人主義の運命 ー近代小説と社会学ー』

作田啓一さんの『個人主義の運命 ー近代小説と社会学ー』(岩波新書)を読みました。 ルネ・ジラールの「主体ー媒介者ー客体」という三項図式をもとに、さまざまな文学作品を読み解いていったり、西欧における個人主義の変遷を考察したりと、小著ながらとて…

ユーリー・ボリソフ『リヒテルは語る』

ユーリー・ボリソフの『リヒテルは語る』(ちくま学芸文庫)を読みました。リヒテルは、偉大なピアニストの一人ですが、私は今一つ好きになれないでいます。 そんなに沢山録音を聴いたわけではないですが、好んで聴くものはあまり多くないです。 一番心に残…

シューマンの「子供の情景」

シューマンの「子供の情景」は、一曲一曲は小品ながら、シューマン的世界の断片を味わうことができる素敵な作品です。 演奏するのにも、そこまで難易度が高くないので、よく練習していた曲集です。 特に好きなのは、有名な「トロイメライ」はもちろんのこと…

三十七週間

ブログを始めてから三十七週間が経ちました。 状態は、やはりあまり良くないです。 これといった理由はないですが、どこか満たされなさがあって、 これに感情が支配されると、どよーんとした気分に襲われることになります。 喜びの在りかがわからない自分に…

菊池良和『吃音の世界』

菊池良和さんの『吃音の世界』(光文社新書)を読みました。 私も吃音があります。 言葉が出にくい難発性吃音です。 まず、自分の名前が言えないことがあります。 また、人の名前も種類によっては言えないことがあります。 その他、ふとした瞬間に、頭の中に…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』

斎藤幸平さんの『人新世の「資本論」』を読みました。 最後の方は駆け足の読書になってしまいました。 なぜなら、脱成長コミュニズムという論点はとても興味深いと思う反面、著者の解答が最初から明示されており、その後の多くが、著者の主張を正当化するた…

苦手な人

どこに行っても苦手な人はいるもので、相手は何とも思っていなくても、こちらが仮想敵のように感じてしまい、そう接するようになってしまう人がいます。 もちろん、そう感じるようになるには、相手のそれなりの態度などもあるのですが、私と直接関係のない、…

渡部昇一『知的生活の方法』

渡部昇一さんの『知的生活の方法』を読みました。 読んだといっても、つまみ読みのような感じですが、知的生活を送るためのいろいろなアイデアに満ちていて、実現可能かどうかはさて置いても、様々なヒントにあふれています。 この本のなかに登場する、著者…

三十六週間

ブログを始めてから三十六週間が経ちました。 状態は、あまり良くないです。 仕事も今一つ手につかないような感じで、ミスをしたりしています。 復職してもう少しで半年ですが、だんだんと気の緩みが出てきたように感じます。 気持ちそのものが、きちんとお…

スクリャービンの「24の前奏曲集 作品11」

スクリャービンの「24の前奏曲集 作品11」を紹介します。 スクリャービン初期の作品であり、ショパンの影響が随所にみられますが、より近代的な響きがし、また、ロシアの大地を感じさせる部分もあるように思います。 私は、スクリャービンのピアノ曲は比較的…

マルクス・ガブリエル他『未来への大分岐』

マルクス・ガブリエル他『未来への大分岐』(集英社新書)を読みました。 この本には、マイケル・ハート、マルクス・ガブリエル、ポール・メイソンの3名の方それぞれと、斎藤幸平さんとの対談が収められています。 それぞれの方が、比較的同じ方向を向いた考…

「ぷりんと楽譜」のコンビニ印刷

先日、広瀬香美さんの「DEAR...again(Ver.2.05)」で記事を書いた際、この曲の楽譜を手に入れて、ピアノで弾いてみよう思っていますと書きました。 ネットで調べてみると、「ぷりんと楽譜」というサイトでピアノ楽譜を見つけることができました。 また、Youtu…

広瀬香美「DEAR...again(Ver.2.05)」

広瀬香美さんの「DEAR...again(Ver.2.05)」は、思い出深い曲です。 昨年末、休職、退職の流れの中で、よく、ブックオフに通っていました。 精神状態もあまり良くなく、店内をうろついては、自責の念や後悔の気持ちに苛まれ、また、将来に対する不安から、手…