平原草々の日記

思ったこと、音楽、本の感想など

クラシック音楽

グールド:ベートーヴェン/リスト編「交響曲第6番 田園」全曲

グレン・グールドの弾くベートーヴェン/リスト編「交響曲第6番 田園」全曲を聴きました。 この演奏は、グールドのディスコグラフィーの中でも入手しにくいものでしたが、中古CDを手に入れて聴くことができました。 ネット上にも良いレビューが多く、実際に…

シューマンの「子供の情景」

シューマンの「子供の情景」は、一曲一曲は小品ながら、シューマン的世界の断片を味わうことができる素敵な作品です。 演奏するのにも、そこまで難易度が高くないので、よく練習していた曲集です。 特に好きなのは、有名な「トロイメライ」はもちろんのこと…

スクリャービンの「24の前奏曲集 作品11」

スクリャービンの「24の前奏曲集 作品11」を紹介します。 スクリャービン初期の作品であり、ショパンの影響が随所にみられますが、より近代的な響きがし、また、ロシアの大地を感じさせる部分もあるように思います。 私は、スクリャービンのピアノ曲は比較的…

ワーグナーの「ジークフリート牧歌」

ワーグナーの「ジークフリート牧歌」は、優しさと慈しみにあふれた作品だと思います。 妻コジマの誕生日、クリスマスに、音楽の贈り物としてサプライズで演奏され、コジマをとても感動させたという、素敵なエピソードがあります。 内面から湧き起こる穏やか…

モーツァルトの「交響曲第39番」

モーツァルトの「交響曲第39番 変ホ長調 K.543」を紹介します。 モーツァルト晩年の、いわゆる「三大交響曲」の最初の曲になります。 ゆっくりと歩み入るような序奏を聴いていると、どこか祝典的な雰囲気をもった作品のように思えます。 続くアレグロの部分…

モーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」

モーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲 K.299(297c)」は、最近になってその魅力にとりつかれた作品です。 この曲のおすすめとしてよく上げられる、ランパルのフルート、ラスキーヌのハープ、パイヤール指揮のものを最初に聴いたのですが、この演奏…

佐村河内守/新垣隆「交響曲第1番 《HIROSHIMA》」

佐村河内守/新垣隆「交響曲第1番 《HIROSHIMA》」は、いろいろと話題になりました。 この問題については、なんとも言えないと思っています。 この二人が揃わなければ世に出なかった作品だと思うと、単に良い悪いでは済まない要素もあるのかなと考えています…

三善晃「ピアノソナタ」

ふと、何かが見えたような気がして、 それは心の奥深くに触れる何かの光景のようなもので、 どこかで一度、経験したことのある心の動きを伴っていて、 それが見えたことで、どこか、この生が信じるに値するものになり、 根拠のない肯定感に、なんとなく包ま…

メンデルスゾーンの「吹奏楽のための序曲」

メンデルスゾーンの「吹奏楽のための序曲 作品24」は、吹奏楽部にいた時から好きだった作品であり、私の好きな吹奏楽曲の十本の指に確実に入る作品です。 吹奏楽部にいた頃、「バンドジャーナル」という吹奏楽を取り扱った雑誌を毎月購入していました。 その…

メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」

メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」作品26は、メンデルスゾーンの序曲の中でも、一番有名なものではないかと思います。 原題は「Die Hebriden」であり、訳すと「ヘブリディーズ諸島」という題になりますが、日本では「フィンガルの洞窟」という通称が多…

ショスタコーヴィチ「24の前奏曲とフーガ」

ショスタコーヴィチ「24の前奏曲とフーガ 作品87」は瞑想的な音楽だと思います。 もちろん、ショスタコーヴィチらしい、独特の機械的な運動性も見られますが、どちらかというと、薄明の淡い光の中の出来事のような作品群だと思います。 これは、この曲を聴く…

マーラーの「大地の歌」

マーラーの交響曲を好きな順に並べろと言われたら、今なら「9番」>「大地の歌」>「4番」>「5番」>「7番」>「1番」=「2番」=「3番」=「6番」=「8番」 番外「10番」といった感じの並びになります。 「9番」は作曲家が最後に完成させた交響曲とあって…

マーラーの「交響曲第9番」②

マーラーの交響曲で一番好きなのは、やはり9番です。 といっても、非常に重たい作品なので気軽に聴けるものではないように思いますが、青春の一時期に、いろいろな演奏を集めて、憑りつかれたように聴いていたことがあります。 この交響曲は、マーラーの他の…

シューマンの「ヴァイオリン協奏曲」

ロベルト・シューマンの遺作「ヴァイオリン協奏曲」は、以前紹介した「ピアノ三重奏曲第3番」「序奏と協奏的アレグロ 作品134」と並んで、シューマン作品の中でもこよなく愛している作品の一つになります。 この作品は、数奇な運命を経て陽の目を見た作品と…

フォーレの「レクイエム」

フォーレの「レクイエム」は、ひたすら美しい作品です。 宗教的な敬虔さというよりも、死の甘美さ、ある種の桃源郷を表現した作品のように思います。 私は普段、クラシック音楽の中でも声楽曲はほとんど聴きません。 それは、やはり歌詞の問題が大きいからで…

車の中で聴くクラシック

ここでは、私が車の中で良く聴くクラシック音楽を紹介したいと思います。 まず、あまりダイナミックレンジの広いものだと、音量調整が難しく聴きにくいため、音量差の比較的少ない、バロックや古典派の作品が中心となります。 その中でも、私がとりわけ好き…

モーツァルトの「クラリネット五重奏曲」②

モーツァルトの「クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581」は、クラリネット協奏曲と同じく友人のクラリネット奏者シュタードラーのために書かれています。 作曲年はクラリネット協奏曲より前であり、クラリネット協奏曲のもつ晩年の澄みきった境地とまではいっ…

モーツァルトの「交響曲第41番」②

モーツァルト最後の交響曲「交響曲第41番 ハ長調 K.551」は、「ジュピター」の愛称で知られています。 モーツァルトの交響曲第39番~第41番は、よく「三大交響曲」と呼ばれますが、その中でも、この第41番は一番堂々とした佇まいをしており、ローマ神話の主…

モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番」②

モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488」は、モーツァルトのピアノ協奏曲の中で一番好きな作品です。 明るい陽が射しているような曲で、モーツァルトの天衣無縫さ、無邪気な美しさの一つの頂点のような作品のように思っています。 ●ホロヴィッツ …

モーツァルトの「クラリネット協奏曲」②

モーツァルトの「クラリネット協奏曲 イ長調 K.622」は、作曲者最晩年の作品です。 目の前に死を意識したような、そんな澄んだ境地が聴ける作品だと思います。 全3楽章ともに、不思議な軽さ、彼岸の気配が感じられ、特に、第2楽章のアダージョは、穏やかに死…

ブラームスの「交響曲第3番」

ブラームスの「交響曲第3番 ヘ長調 作品90」は、恋する心のような曲だと思います。 実際に、この曲を作るにあたって若い女性歌手との恋愛感情が反映されていると言われることもありますが、聴いていると、比較的ブラームスの感情が表に出ている作品のように…

ドヴォルザークの「交響曲第9番 新世界より」

ドヴォルザークの「交響曲第9番 ホ短調 作品95 新世界より」は、私が子どもの頃、クラシック音楽を聴き始めて、最初に好きになった曲の一つです。 なぜ、この曲を聴こうと思ったのか今では思い出せませんが、おそらく第4楽章の有名なメロディーが、何かのCM…

ドビュッシーの「小組曲」

ドビュッシーの「小組曲」を紹介します。 もともとは、ピアノ連弾のために書かれた作品ですが、友人のビュッセルの手で管弦楽に編曲されたものも有名です。 4つの小曲から構成されていて、それぞれタイトルがつけられています。 「小舟にて」の湖水に漂うよ…

マーラーの「交響曲第4番」

マーラーの交響曲第4番はノスタルジーだと思います。 あるいは、メルヘンチックというか寓話的というか。 十九世紀的なものへの憧憬を秘めながらも、それが失われたものでしかありえないという近代的なアイロニーも隠し持っているような、おとなしそうな外見…

ノーノの「断章ー静寂 ディオティマヘ」 

ノーノの音楽は厳しい。 点滅するように、闇に不意に浮かび上がる断片群。 そして、静寂。 囁きと、持続。 それは、何かに対して「否」を突き付けるような、 鋭い抗議の調子を帯びている。 耳をすまさねばならない。 この世界の片隅にひっそりと蠢いている、…

シューベルトの「ミサ曲 第2番」

シューベルトの「ミサ曲 第2番 D167」を、ケーゲルの指揮、ライプツィヒ放送響、合唱団の演奏で聴いている。 学生時代から好きな演奏で、特に、第3曲の「クレド」が好きで、この曲だけ繰り返し聴いていた。 静かな開始、劇的な中間部、そして、囁くような合…

バッハの「マニフィカト」

バッハの「マニフィカト ニ長調 BWV243」を紹介します。 とても祝祭的な音楽であり、クリスマスのために作られた曲ということもあって、トランペットやティンパニが活躍する1曲目から、何やら心浮きたつものが感じられます。 しかしそれは、カーニヴァル的な…

ショパンの「ピアノ協奏曲第2番」

ショパンの「ピアノ協奏曲第2番 へ短調 作品21」を紹介します。 ショパンの2曲あるピアノ協奏曲のどちらかと言えば、圧倒的に2番が好きです。若きショパンの生み出した、あふれるリリシズム、青春の息吹、激しい情念、こういったものが1番に比べて、よりスト…

ブラームスの「交響曲第2番」

ブラームスの交響曲は全部で4曲ありますが、私の好みは、4番≧3番≧2番>1番といった感じで、1番を除く残りの3曲が特に好きで良く聴きます。1番には硬い印象があり、その厳めしさにあまり好んで聴くことがありませんでした。 この「交響曲第2番 ニ長調 作品73…

ルロイ・アンダーソンの「舞踏会の美女」

ルロイ・アンダーソンの「舞踏会の美女」を紹介します。 ルロイ・アンダーソンは、「ラッパ吹きの休日」「タイプライター」「そりすべり」など、軽快、軽妙洒脱な作品を多く残しているアメリカの作曲家です。 中学生の時に、吹奏楽部で「シンコペイテッド・…