平原草々の日記

思ったこと、音楽、本の感想など

クラシック音楽

マーラーの「大地の歌」

マーラーの交響曲を好きな順に並べろと言われたら、今なら「9番」>「大地の歌」>「4番」>「5番」>「7番」>「1番」=「2番」=「3番」=「6番」=「8番」 番外「10番」といった感じの並びになります。 「9番」は作曲家が最後に完成させた交響曲とあって…

マーラーの「交響曲第9番」②

マーラーの交響曲で一番好きなのは、やはり9番です。 といっても、非常に重たい作品なので気軽に聴けるものではないように思いますが、青春の一時期に、いろいろな演奏を集めて、憑りつかれたように聴いていたことがあります。 この交響曲は、マーラーの他の…

シューマンの「ヴァイオリン協奏曲」

ロベルト・シューマンの遺作「ヴァイオリン協奏曲」は、以前紹介した「ピアノ三重奏曲第3番」「序奏と協奏的アレグロ 作品134」と並んで、シューマン作品の中でもこよなく愛している作品の一つになります。 この作品は、数奇な運命を経て陽の目を見た作品と…

フォーレの『レクイエム』

フォーレの『レクイエム』は、ひたすら美しい作品です。 宗教的な敬虔さというよりも、死の甘美さ、ある種の桃源郷を表現した作品のように思います。 私は普段、クラシック音楽の中でも声楽曲はほとんど聴きません。 それは、やはり歌詞の問題が大きいからで…

車の中で聴くクラシック

ここでは、私が車の中で良く聴くクラシック音楽を紹介したいと思います。 まず、あまりダイナミックレンジの広いものだと、音量調整が難しく聴きにくいため、音量差の比較的少ない、バロックや古典派の作品が中心となります。 その中でも、私がとりわけ好き…

モーツァルトの「クラリネット五重奏曲」②

モーツァルトの「クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581」は、クラリネット協奏曲と同じく友人のクラリネット奏者シュタードラーのために書かれています。 作曲年はクラリネット協奏曲より前であり、クラリネット協奏曲のもつ晩年の澄みきった境地とまではいっ…

モーツァルトの「交響曲第41番」②

モーツァルト最後の交響曲「交響曲第41番 ハ長調 K.551」は、「ジュピター」の愛称で知られています。 モーツァルトの交響曲第39番~第41番は、よく「三大交響曲」と呼ばれますが、その中でも、この第41番は一番堂々とした佇まいをしており、ローマ神話の主…

モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番」②

モーツァルトの「ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488」は、モーツァルトのピアノ協奏曲の中で一番好きな作品です。 明るい陽が射しているような曲で、モーツァルトの天衣無縫さ、無邪気な美しさの一つの頂点のような作品のように思っています。 ●ホロヴィッツ …

モーツァルトの「クラリネット協奏曲」②

モーツァルトの「クラリネット協奏曲 イ長調 K.622」は、作曲者最晩年の作品です。 目の前に死を意識したような、そんな澄んだ境地が聴ける作品だと思います。 全3楽章ともに、不思議な軽さ、彼岸の気配が感じられ、特に、第2楽章のアダージョは、穏やかに死…

ブラームスの「交響曲第3番」

ブラームスの「交響曲第3番 ヘ長調 作品90」は、恋する心のような曲だと思います。 実際に、この曲を作るにあたって若い女性歌手との恋愛感情が反映されていると言われることもありますが、聴いていると、比較的ブラームスの感情が表に出ている作品のように…

ドヴォルザークの「交響曲第9番 新世界より」

ドヴォルザークの「交響曲第9番 ホ短調 作品95 新世界より」は、私が子どもの頃、クラシック音楽を聴き始めて、最初に好きになった曲の一つです。 なぜ、この曲を聴こうと思ったのか今では思い出せませんが、おそらく第4楽章の有名なメロディーが、何かのCM…

ドビュッシーの「小組曲」

ドビュッシーの「小組曲」を紹介します。 もともとは、ピアノ連弾のために書かれた作品ですが、友人のビュッセルの手で管弦楽に編曲されたものも有名です。 4つの小曲から構成されていて、それぞれタイトルがつけられています。 「小舟にて」の湖水に漂うよ…

マーラーの「交響曲第4番」

マーラーの交響曲第4番はノスタルジーだと思います。 あるいは、メルヘンチックというか寓話的というか。 十九世紀的なものへの憧憬を秘めながらも、それが失われたものでしかありえないという近代的なアイロニーも隠し持っているような、おとなしそうな外見…

ノーノの「断章ー静寂 ディオティマヘ」 

ノーノの音楽は厳しい。 点滅するように、闇に不意に浮かび上がる断片群。 そして、静寂。 囁きと、持続。 それは、何かに対して「否」を突き付けるような、 鋭い抗議の調子を帯びている。 耳をすまさねばならない。 この世界の片隅にひっそりと蠢いている、…

シューベルトの「ミサ曲 第2番」

シューベルトの「ミサ曲 第2番 D167」を、ケーゲルの指揮、ライプツィヒ放送響、合唱団の演奏で聴いている。 学生時代から好きな演奏で、特に、第3曲の「クレド」が好きで、この曲だけ繰り返し聴いていた。 静かな開始、劇的な中間部、そして、囁くような合…

バッハの「マニフィカト」

バッハの「マニフィカト ニ長調 BWV243」を紹介します。 とても祝祭的な音楽であり、クリスマスのために作られた曲ということもあって、トランペットやティンパニが活躍する1曲目から、何やら心浮きたつものが感じられます。 しかしそれは、カーニヴァル的な…

ショパンの「ピアノ協奏曲第2番」

ショパンの「ピアノ協奏曲第2番 へ短調 作品21」を紹介します。 ショパンの2曲あるピアノ協奏曲のどちらかと言えば、圧倒的に2番が好きです。若きショパンの生み出した、あふれるリリシズム、青春の息吹、激しい情念、こういったものが1番に比べて、よりスト…

ブラームスの「交響曲第2番」

ブラームスの交響曲は全部で4曲ありますが、私の好みは、4番≧3番≧2番>1番といった感じで、1番を除く残りの3曲が特に好きで良く聴きます。1番には硬い印象があり、その厳めしさにあまり好んで聴くことがありませんでした。 この「交響曲第2番 ニ長調 作品73…

ルロイ・アンダーソンの「舞踏会の美女」

ルロイ・アンダーソンの「舞踏会の美女」を紹介します。 ルロイ・アンダーソンは、「ラッパ吹きの休日」「タイプライター」「そりすべり」など、軽快、軽妙洒脱な作品を多く残しているアメリカの作曲家です。 中学生の時に、吹奏楽部で「シンコペイテッド・…

シューベルトの「交響曲第6番」

シューベルトの「交響曲第6番 D589」を紹介します。 私はシューベルトの交響曲の中でも、この第6番が一番好きです。イタリア風の雰囲気が漂い、明るく陽気な気分で聴くことができ、ベートーヴェンの影響も感じられるなど、曲の充実感もあり、あまり有名では…

コープランドの「アパラチアの春」

コープランドの「アパラチアの春」を紹介します。 アーロン・コープランドはアメリカを代表する作曲家の一人で、「ロデオ」「エル・サロン・メヒコ」など親しみやすい作風の作品を多く残しています。 学生の頃に、バーンスタイン/ニューヨークフィルの、い…

ベルリオーズの「ローマの謝肉祭」

ベルリオーズの序曲「ローマの謝肉祭 作品9」を紹介します。 私がこの作品に触れたのは、吹奏楽に編曲されたものを聴いたのが初めてでした。 昔の吹奏楽コンクールでは、この曲の人気が高かったようで、多くの団体が取り上げていたように思います。その中で…

ボロディンの「交響曲第2番」

ボロディンの「交響曲第2番 ロ短調」を紹介します。 私が作曲家ボロディンに触れたのは、中学生の時にピアノを習っていた先生の部屋に「中央アジアの草原にて」のオーケストラスコアがあり、貸していただき、スコアを眺めながら曲を聴いた時だったと思います…

シューマンの「幻想小曲集」

シューマンの「幻想小曲集 作品12」は、シューマンのピアノ曲の中でも、とりわけ好きな曲集です。 以前、シューマンの「謝肉祭」の記事を書きましたが、私の中では、この曲集と謝肉祭、それとクライスレリアーナがシューマンのピアノ曲の最高傑作群ではない…

R.シュトラウスの「メタモルフォーゼン」

R.シュトラウスの「メタモルフォーゼン」は作曲家晩年の作品であり、澄んだ境地が聴ける傑作だと思います。 23名の弦楽奏者のために書かれており、緻密な書法で書かれているため、全体の響きとしては、とても純度の高いものだと感じています。 R.シュトラ…

私の好きなピアノ小品

先日、私の好きなピアノアルバムという記事を書きました。 今回は、ピアノ小品について書いてみたいと思います。 もし、私が一枚のピアノ小品集のアルバムを作るなら、どのような曲を選ぶのか、という視点で書いていきたいと思います。 自分なりの一枚を作る…

私の好きなピアノアルバム

私の好きなクラシック音楽のピアノアルバムを紹介したいと思います。 前回、高橋悠治さんのバッハのアルバムを紹介した時に、アルバム単位で好きなものは何かと考え、レコードやCDの一枚全体として特に気に入っているものを取り出してみました。 中の数曲は…

高橋悠治『Yuji Plays Bach』

高橋悠治さんの『Yuji Plays Bach』を紹介します。 以前、バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」を紹介した時に挙げたアルバムであり、これも私のとても好きな一枚になります。 高橋悠治さんは、ピアニスト、作曲家、著述家等と多彩な才能を持っておられる方で…

シェーンベルクの「浄められた夜」

「浄められた夜 作品4」は、シェーンベルクの初期を代表する作品で、調性は維持されていますが、ワーグナーなどの影響による半音階進行が多用され、官能的な響きに満ちた表現になっています。 ドイツの詩人デーメルの詩にもとづいて作られています。 詩の大…

ショパンの「24の前奏曲集 作品28」

ショパンの「24の前奏曲集 作品28」を紹介します。 この曲集は、前奏曲とあって比較的短い曲で構成されています。また、ショパンが敬愛していたというバッハの「平均律クラヴィーア曲集」から想を得たと考えられる、個々の曲を24の異なった調性で作るという…