平原草々の日記

思ったこと、音楽、本の感想など

ヘンデルの「水上の音楽」

「水上の音楽」は、バッハとともにバロック期を代表する作曲家ヘンデルの作品です。

ヘンデルの音楽は、イタリアやイギリスで成功したように、どちらか言うと、明るくライトな作風であり、この作品も、バロック的な陽と陰の対比はありますが、隅々まで光が射し込んでいるような明るさがあり、また、推進力溢れたリズムに満ちており、気分が落ち込んでいる時などに聴くと、元気がもらえるような気がします。

私はこの曲を、クラシック音楽のいわゆる「駅売りCD」と言われるもののシリーズに入っていた、トーマス・シッパーズ/BBC交響楽団の演奏で聴きました。

シッパーズについては、音楽評論家の竹内貴久雄さんが紹介されていて、それで興味をもってCDを購入をしました。

竹内さんは、1977年に47歳の若さでガンで亡くなったこの指揮者の晩年の録音であるシューベルトの「未完成交響曲」を取り上げ、「異様な遅さで、志半ばで世を去る人の無念さを感じる」と書いておられます(『偏執譜』より)。

この演奏は、亡くなる2年前の1975年のものですが、聴いていると、どことなく浮世離れした雰囲気が感じられ、緩徐な部分や短調の部分の表現には、内に籠るような趣きが見られたりもするような気がします。

この演奏を聴いてこの曲が好きになり、何種類か他の演奏を聴いたりもし、普段は、普通に明るい演奏(?)を聴いていますが、ふと思い出しては、この演奏に戻ってくる状態です。