平原草々の日記

思ったこと、音楽、本の感想など

ボロディンの「交響曲第2番」

ボロディンの「交響曲第2番 ロ短調」を紹介します。
私が作曲家ボロディンに触れたのは、中学生の時にピアノを習っていた先生の部屋に「中央アジアの草原にて」のオーケストラスコアがあり、貸していただいて、スコアを眺めながら曲を聴いた時だったと思います。
西洋とも東洋ともつかない不思議な世界、本当に中央アジア的な、乾いた草原に隊商が行進している風景を思い浮かべたことを覚えています。
以前にも書きましたが、私が生まれ育ったところは、湿っぽい日陰の多い谷間の土地でした。
そんな土地にある家の自室でこの曲を聴くと、心はそこを離れて、ステップが広がる別世界に旅することができました。
そして、この「交響曲第2番 ロ短調」に始めて触れたのは、ある中学校の吹奏楽部が第3、第4楽章を演奏したのを聴いた時でした。
中学生とは思えないほど上手な演奏で、とても素晴らしい表現でしたので、すぐにこの曲が好きになりました。
原曲をきちんと聴いたのは、カルロス・クライバーシュトゥットガルト放送交響楽団の演奏でした。
学生時代に「駅売りCD」シリーズの中で、この曲一曲ほどが収録されているもので聴きました。
音質は若干悪かったですが、その勢いのある表現に圧倒されました。特に、第4楽章の高揚感はすばらしいと思います。
この作品も、ボロディン特有のからっと乾いた作風であり、激しい部分や抒情的な部分を聴いていても、不思議と心が軽やかになるような表現になっているように感じます。
その後、マルティノン/ロンドン響のCDも聴いて、こちらは録音の関係もあると思いますが、ザクザクとした表現で、より一層、中央アジア的な雰囲気、あるいは野趣が醸し出されているようで、そのあっけらかんとした明るさが気に入って良く聴いていました。
また、オーレ・シュミット/ロイヤルフィルのものも、少し慎重すぎる表現に思いましたが、録音が良く、これも良く聴きました。
普段はあまり聴き返さない曲なのですが、この記事を書くために久しぶりに聴き直したところ、特に第4楽章を聴いていると、その勢いに元気をもらえるようで、とても清々しい気分になれました。