平原草々の日記

思ったこと、音楽、本の感想など

フォーレの「レクイエム」

フォーレの「レクイエム」は、ひたすら美しい作品です。

宗教的な敬虔さというよりも、死の甘美さ、ある種の桃源郷を表現した作品のように思います。

私は普段、クラシック音楽の中でも声楽曲はほとんど聴きません。

それは、やはり歌詞の問題が大きいからです。

外国語の歌詞の意味を調べてまで聴こうとする作品は数少なく、ただ音楽部分を聴くだけなら、その作品の理解にはほど遠いと思うからです。

ただ、レクイエムなどの宗教音楽は、ラテン語典礼文に基づいており、ある程度内容が掴みやすく、作品の形式がはっきりしているので、比較的良く聴きます。

この作品については、一枚しかCDを所有していません。

ジェレミー・サマリー/オックスフォード・スコラ・カントルム オックスフォード・カメラータ(NAXOS)の演奏です。

そしてこの美しい名盤で満足しています。

ナクソスルネサンス期の作品をよく担当しているコンビであり、その澄んだ合唱は彼岸の世界の澄明さ、純粋さを表現しているかのように感じられます。

小オーケストラ版を使用してることもあり、繊細な合唱の綾を堪能することができます。

私は、特に「サンクトゥス」の感動的な盛り上がりが好きで、良くこの曲ほど聴いていました。

終曲「イン・パラディスム」の透き通った表現を聴いていると、魂が本当に浄化されていくような気がします。

私はこうした宗教音楽を、時折ふと、心が疲れた時などに無性に聴きたくなって、その慈しむかのような世界に浸りたくなります。